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CMにおけるジェンダー表現。イギリスで新しいルールが制定される?

2017.07.26

cm ジェンダー

人の心に訴えかけるCMを製作していく過程で、ある視聴者にとっては魅力的に映り、別の視聴者にとっては不愉快に映るというケースが起こることも稀ではありません。

今年(2017年)日本で放映された、日用品メーカーのユニ・チャームの紙おむつのCMは、その一つの例として挙げられます。

このCMでは、赤ちゃんを抱きながら、片手で食事を済ませたり、泣き止まない赤ちゃんを前に途方にくれたりと、女性がひとりで育児に翻弄される様子が描かれていました。

疲れて一人でひっそりと涙を流す女性のシーンもありがらも、最後はその女性の笑顔とともに、「その時間が、いつか宝物になる」という言葉で締めくくられていました。

このCMの意図は、子育てをする女性を応援し、紙おむつが少しでもそういった女性の助けになればというものであったに違いありません。

しかし、全ての視聴者にとって、そのように映るわけではありません。

見ていてつらい気持ちになってしまう視聴者や、女性がたった一人で子育てをするのは間違っていると考え、抗議する視聴者も少なくはありませんでした。

このようなCMにおけるジェンダーの表現は、日本のみではなく、イギリスでもたびたび取り上げられてきました。

ありきたりなステレオタイプの表現に…

数年前までのイギリスのテレビCMでは、魅力的な男性の前で転んでしまう女性、キッチンで暇なく立ち回る女性、洗濯機の使い方さえ分からない男性など、様々な製品において、こういった描写が多く見られました。

このように、「女性(男性)はこうするもの」というステレオタイプのCMを回避するべくして、先月(2017年6月)ユニリーバが「アンステレオタイプ・イニシアチブ」を開始しました。

TwitterやFacebook、GoogleやMicrosoftなど24社と提携し、業界全体に広がる運動にしていく見通しです。

ユニリーバのマーケティング責任者のキース・ウィード氏は、この運動は社会的なものであると同時に、ビジネスとしての効果も発揮すると述べています。

実際にユニリーバがこのような運動を進め、CMを製作したことにより、ビジネスとしても良い結果につながっているからです。

ジェンダー表現の広告の規制はまだまだ難しい?

イギリスの広告規制機関であるADAは、ジェンダー表現の広告の規制においては、取り締まるべきものと、そうでないものを明確に定める必要があり、それはまだまだ難しいのではないかという姿勢を示しています。

2015年に放映されたProtein Worldの「Beach Body Ready」というCMでは、明るい色の水着を着た女性が映し出せれており、「社会的に無責任な広告だ」という苦情が400件近くも寄せられました。

このCMは性犯罪などを間接的に生み出すと懸念されるも、その可能性は低いという結論になりました。

しかし、過度なダイエットなどの健康被害を招く可能性があるという見解もあり、放映が禁止されました。

このCMも夏のビーチの水着の女性という、ステレオタイプの広告のひとつとして挙げられます。

ジェンダー間の不平等は、このようなステレオタイプのCMで、人々に固定観念を植え付けることによって助長されます。

CMの表現の幅が狭まると懸念する声もあり、取り締まりが難しいのは事実ですが、ユニリーバの「アンステレオタイプ・イニシアチブ」のような運動が、少しずつ業界の常識を変えていく可能性もあり、希望は捨てるべきではないのでしょう。

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