NEWS

桂三輝(サンシャイン)英語の落語、海外の反応は?2019年ニューヨーク公演

2019.11.28

日本の伝統芸能である落語ですが、「歌舞伎Kabuki」「能Noh」が英語圏でも通じる単語であることに比較すると、 「Rakugo」はまだ単語として浸透しておらず、海外の認知度はあまり高くないのかもしれません。

歌舞伎や能は、日本語を理解できなくてもビジュアルで楽しむことができますが、話し手が座ったまま演目を行う落語は、日本語を理解しない外国人には敷居が高いのかもしれません。

カナダ出身の桂三輝(かつらサンシャイン)さんは、400年間続く落語の歴史の中で100年ぶりの、上方落語会では初となる外国人落語家であり、言葉の壁を取り払って落語を世界に広められる大変貴重な存在です。

ニューヨーク公演、海外の反応は?

英語圏では、コメディアンがステージに立ってトークのみで観客を笑わせる、スタンドアップコメディーというものがあります。日本の漫才に近いのかもしれませんが、コンビではなく1人でステージに立つことが多いのが特徴です。

ニューヨークタイムズでは「落語は立たないスタンドアップコメディー」と題され、桂三輝さんのニューヨーク公演が紹介されました。

また、ザ・ニューヨーカーでは、「a big, burly, blond Canadian with a bellowing, rapid-fire style(連射で吠えるがっしりと大きなブロンドのカナダ人)」と称され、落語のスタイルや桂三輝さんの容貌が的確に表現されていました。

いずれの記事も、落語の歴史や、手ぬぐいと扇子を使って座ったままトークを展開するスタイルなどについても言及されており、少しずつではあるものの着実に落語の認知度が上がってきているように読み取れます。

ブロードウェイでは、人気演目の公演期間が延長されるということが珍しくはないものの、桂三輝さんの公演も延長が決まっており、その人気ぶりが分かります。

桂三輝(かつら・サンシャイン)英語の落語とは?

日本語と英語の両方の言語を理解しているからといって、簡単に観客を笑いの渦に巻き込むような落語の演目を行うことができるわけではありません。

外国語から日本語に訳された書籍を読んでいて、なんとなくピンとこない部分があると感じたことはないでしょうか。

たとえば、英語圏やヨーロッパの物語によく出てくる食べ物のミルク粥など、言葉は聞いたことがあっても、馴染みがなく美味しそうに思えないかもしれません。

それと同じで、たとえば「おはぎ」を英語で「ご飯とお餅の間のようなものが豆のペーストで包まれている甘い食べもの」と訳しても、英語圏の人たちにはあまりピンとこないばかりか、説明的すぎてテンポよくストーリーを展開することが難しいでしょう。

だからと言って、「おはぎ」を「ケーキ」や「ビスケット」と訳してしまえば、観客が日本の風景をイメージしにくくなり、ストーリーの情緒が失われてしまうことでしょう。(落語に「おはぎ」が出てくるかどうかはさておき)

桂三輝さんの英語の落語には、観客がイメージしにくい言葉や、誤ったイメージを与えてしまう表現がないばかりか、そういった言語における違和感を利用して、観客の笑いを誘うことさえあります。

桂三輝さんは、古典落語を海外の人が楽しめるように訳すだけではなく、師匠の6代目桂文枝が得意とする創作落語を引き継ぎつつ、カナダで劇作家として活躍していた経験も生かした、オリジナルの落語も手掛けます。

海外に日本の落語を広めるために

トロント大学で古典演劇を学んでいた桂三輝さんは、能に興味を持って来日し、偶然出会った落語に感銘を受けます。その後、ご自身と同じように海外の方たちに感銘を与えるべく、世界の様々な国で落語を広める活動をしています。

桂三輝さんの「日本の文化を広めたい」という想いが弊社の想いとも重なり、弊社では2016年のロンドン、エジンバラ、フランス公演、2017年のロンドン・ウエストエンドのロングラン公演の総合プロヂュースを承りました。2019年のニューヨークでは、主にブランディングを担当いたしました。

今後も、同じような想いを持つアーティストやパフォーマーの方たちの手助けができればと感じております。

最近の記事

カテゴリー