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日本は文化の多様性を認めない国?グローバル化に必要なものとは②

2020.07.23

日本 文化 多様性

前回の記事→ 日本は文化の多様性を認めない国?グローバル化に必要なものとは①

先日イギリスで日本の近代化に関するテレビ番組で、江戸自体末期から今年前半までの東京の映像が放映されていました。

明治初頭の風景では、ヨーロッパ風の建物と日本風の建物が入り混じる街の中を英国紳士風のトップハットを被った日本人男性が往来するなど、歴史的に見て貴重な映像ではありますが、イギリス人にとっては、日本人に真似されているように感じて滑稽に見えたかもしれません。

1936年にフランスの芸術家ジャン・コクトーが来日した際に、日本人が着物を着ていないことを残念に思い、伝統を忘れて西洋化していると嘆いたという記録があるそうです。

たしかに、日本の街中で着物を着ている人がいると大変魅力的に見えます。伝統的なものが放つ独自のオーラを認めざるを得ません。

着物のような伝統的なものは今後も大切にしていくべきですが、日本人が洋服を着るようになったのは、その方が現代の生活様式に合っているからなのでしょう。

現在でも冠婚葬祭などで着物を着る機会は稀にあるため、日本人の多くは生活の便利さを優先しながらも、必要な際に伝統を重んじるという臨機応変な対応をしています。

これは文化の多様性を認めていることに当てはまるのではないでしょうか。

文化は新たに創造される

利便性を追求することから、新しい発見や文化が生まれることもあります。

坂口安吾の「日本文化私観」というエッセイには、『我々に大切なのは「生活の必要」だけで、古代文化が全滅しても、生活は滅びず、生活自体が滅びない限り、我々の独自性は健康なのである。』と書かれており、「人々の生活がある限り新しい独自の文化が生まれる」と解釈できます。

着物を日常的に着なくなった日本人が洋服を着るようになり、日本のファッションという文化を産み出しました。

たとえば、ロンドンのV&A美術館には日本のロリータ系ファッションの展示があります。

ロリータ系ファッションのシルエットやディテールは、イギリスやフランスの貴族の衣装にルーツを持つものが多いにも関わらず、あえてロンドンの美術館に「日本のもの」として展示されているのです。

このように異文化のものに日本独自のフィルターをかけて再構築することが、現代の日本文化創造の原点となっていると考えられます。

着物とロリータ系ファッションを比較してどちらが重みがあるかと問えば、間違いなく着物と答える人が多いでしょうが、文化=伝統ではなく、文化は新しく更新されていき、それが引き継がれていくことで伝統となり重みを持つのではないでしょうか。

なぜ「多様性がない」と言われるのか

それでも日本が「多様性がない」と言われるのには、別の要因があるに違いありません。

たとえば、価値観の全く異なる人を受け入れ難いという環境が挙げられます。

グローバル化を進めるために、文化の多様性を認めるべきだと思いながらも、自分の隣の部屋に外国人が住み始めたら少し怖いと感じる人が多いのではないでしょうか。

ロンドンのような都市では、近所の人が外国人という環境で多くの人が育っているため、こういった感情を持つ人が少なくなります。

これは環境の差によって生まれる気持ちの違いなので、すぐに解決できる問題ではありません。

異なる価値観を受け入れると…

外国人に限らず、自分と異なる価値観を持つ人を苦手と感じることは多いでしょう。

しかし、仕事のパフォーマンスの良いチームは、様々な国籍、年齢、性別、経歴を持った人々で形成されていることが多いというデータがあります。

価値観の異なる人たちがそれぞれの個性を生かすことで、新しい価値感を生み、結果的にクリエイティブな環境を作っているのだと考えられます。

これは近代の日本人が新しい文化を作ってきた過程に似ているように思えます。

グローバル化は、隣の少し価値観の違う人の意見を聞いてみることから始まるのかもしれません。

 

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