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【2021年最新】SDGsランキング & 課題と「欧州の取り組み事例」

2021.07.28

SDGs(エス・ディー・ジーズ)は、持続可能な社会のために世界中の国が取り組むべき目標です。しかし、その取り組み方は国によって違います。例えば、同じ「sdgs1. 貧困をなくそう」という目標に対して、デンマークでは銀行が普通預金口座を通してNGOを支援し、スイスでは製薬会社が低価格の医薬品を低所得国に提供しているといったように、全く違う組織が違うアプローチの仕方をしています。

日本以外の国では、SDGsはどのように推進されているのでしょうか。この記事では、世界の達成度ランキングとSDGsへの取り組み事例をご紹介します。

※SDGsの17の目標についてはこちらの記事をご覧ください。
→ SDGsの意味とは?【17の目標 & ロゴと問題点】

2021年版SDGsの世界ランキング、達成状況は?

国連が1年に1度行っているハイレベル政治フォーラム(HLPF:High-Level Political Forum)には、閣僚やビジネスと市民社会のリーダー2,000人以上が出席し、SDGsの進捗状況を把握します。

2021年6月発表「Sustainable Development Report 2021(持続可能な開発レポート2021)」内にあるSDGs達成度ランキングは、1位フィンランド、2位スウェーデン、3位デンマーク、4位ドイツ、5位ベルギー、6位オーストリア、7位ノルウェー、8位フランス、9位スロベニア、10位エストニアでした。上位10か国までにランクインしたのは、すべてヨーロッパの国ということになります。ちなみに、日本は18位、イギリスは17位でした。

同レポート内にはOECD加盟国などの達成度を色で示した一覧表があり、5色の色で項目ごとの達成度を把握することもできます。グリーンは「目標達成できている」、他は未達成で、イエロー・オレンジ・レッドの順に達成度が高く、グレーは「データなし」というように分けられています。

この表によると、上位にランクインしたヨーロッパ諸国でも、17のSDGsすべてを達成するために順調に進んでいるわけではないということが分かります。「sdgs2. 飢餓をゼロに」「sdgs12. つくる責任 つかう責任」「sdgs13. 気候変動に具体的な対策を」「sdgs14. 海の豊かさを守ろう」ではオレンジやレッドが目立ち、sdgs13はほとんどの国が未達成でした。経済成長を環境への悪影響から切り離すための努力が、まだまだ必要ということです。

 

詳細:「Sustainable Development Report 2021」
https://dashboards.sdgindex.org/chapters/part-2-the-sdg-index-and-dashboards

ヨーロッパ諸国のサステナブルな取り組み事例

SDGsの達成度を高く評価されている国々ではどのような取り組みが行われているのでしょうか。興味深い事例を2点取り上げました。

【デンマーク】エコ・ビレッジ「UN17 Village」

1つの取り組みで17のSDGsすべての達成を目指す

デンマークで行われている「UN17 Village」という取り組みは、17の目標をすべて達成できるようなビレッジを建設するプロジェクト。広さ35,000平方メートルの敷地内にリサイクル建材などを使用した5棟の建物が建てられ、800人以上が居住できるようになるそうです。

ビレッジ内で利用されるエネルギーは、なんと100%再生可能エネルギー。屋上のソーラーパネルで自家発電をし、雨水を利用したコインランドリーなど年間150万リットルの雨水を再利用します。また、屋上庭園は多様な生物の住処となるよう想定されています。

多様な世代の人々が近隣と関係を築きながら暮らせるこのビレッジは、リサイクル建材や再利用エネルギーなどの自然環境面におけるサステナブルのみならず、住人が健康でダイバーシティに富んだ暮らしができるような考慮もされています。サステナブルなライフスタイルそのものを目指すことが目的という、斬新で要注目のプロジェクトなのです。ビレッジは2023年コペンハーゲンに完成予定。

【ドイツ】検索エンジン「Ecosia」で世界中に植樹

「sdgs13. 気候変動に具体的な対策を」「sdgs17. パートナーシップで目標を達成しよう」を目指す

Ecosia(エコシア)とはベルリンに拠点を置く企業が提供している検索エンジンです。検索結果の横に広告を表示し、ユーザーがスポンサードリンクを経由して広告主のページにアクセスする回数に応じて、パートナーから収入を得る仕組みになっています。その利益の約80%(収益の47.1%)を森林再生や自然保護に特化した非営利団体に寄付し、最も木が必要とされる場所に植樹が進められることになります。

検索1回につき得られる収入は約0.005ユーロで、2019年1月時点で世界中で4,820万本の植樹を行ったという記録があるそうです。

また、検索のための電力を自社のソーラーエネルギー工場で供給したり、サーバーに使用する電力からCO2を排出しないようにしたり、細かい部分までサステナブルな配慮がされています。

この取り組みは、インターネット接続が可能な端末を持っている人なら世界中の誰もが気軽に参加できる点が魅力です。広告主だけでなく広い意味でのパートナーシップですね。

 

参考:「欧州のSDGs実践に関する調査(JETRO)」https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2019/ddba09c2ec3c478a/euSdgs201903.pdf

OECD加盟国が抱える今後の課題

「Sustainable Development Report 2021」に話を戻しましょう。OECD加盟国は他の国のグループと比べると、「sdgs1. 貧困をなくそう」「sdgs3. すべての人に健康と福祉を」「sdgs6. 安全な水とトイレを世界中に」「sdgs7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」のような、社会経済的成果とインフラストラクチャーへの基本的なアクセスに関する目標ではより良い達成度を上げています。

しかし、sdgs1やsdgs3はコロナウイルスパンデミックの影響で、医療制度の脆弱性および回復力と予防を強化する必要性を浮き彫りにされました。また、「sdgs2. 飢餓をゼロに」「sdgs8. 働きがいも経済成長も」「sdgs10. 人や国の不平等をなくそう」と共に、ここ数年において達成してきた状態が崩れてきています。

達成度が低かった「sdgs12. つくる責任 つかう責任」「sdgs13. 気候変動に具体的な対策を」「sdgs14. 海の豊かさを守ろう」からは、気候緩和と生物多様性保全に向けた取り組みに対して大きな努力が必要であることが分かります。ほとんどのOECD加盟国は、貿易と消費を通じ国境外で環境への重大な負の影響を生み出し、他国のSDGs達成の取り組みを妨げていると言われています。

他には、肥満率の上昇、所得の不平等、サービスや機会へのアクセス不平等も更なる対策が必要と思われる項目です。健康・教育サービスへのアクセスと質の不平等は、富裕層と貧困層の間、都市部に住む人々と農村部に住む人々の間など、人口グループ間で続いています。所得の不平等は男女間でも見られ、以前の記事「ダイバーシティ & インクルージョン【イギリスの現状と事例】」で触れたように、イギリスを含む多くのOECD諸国で男女間の賃金格差を縮小するための努力が必要です。これは「sdgs5. ジェンダー平等を実現しよう」の達成にも繋がるでしょう。

同時に、「誰一人取り残さない」理念のために、OECD諸国は発展途上国の貧困、感染症、難民問題などへの支援もしていかなければなりません。そのためには莫大な資金がいるわけですが、資金創出に「グローバル連帯税」の推進を唱える専門家もいます。国境を越える経済活動(人やもの、金銭の移動)に課税し、その税収を開発途上国の開発資金に充てる方法です。どんな方法にしても、タックス・ヘイヴン(低課税地域、または租税回避地)に違法な資金流出がなされないよう、確実に貧困者に届けることが一番の課題です。

Yasuko

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