海外でもすっかり定着した「絵文字Emoji」の意外な需要とは?

StockSnap_XL21LBFWX2.jpg

海外でも使われている日本語は、「Sake」「Karaoke」「Kawaii」など、思いつくものを挙げていくと、意外に多くあることが分かるでしょう。GoogleやYahooで検索すれば、さらにたくさんの言葉が見つかるため、「こんな単語も日本語のままで通じるのか」と、関心するかもしれません。そのような中で、近年頻繁に使われるようになった単語として「Emoji」があります。絵文字そのものも大変な市民権を得て、既に3年前となる2015年のオックスフォード辞書のワード・オブ・ザ・イヤーでは、「Emoji」という言葉ではなくて、うれし泣きの顔の絵文字が選ばれました。BBCのニュースにも「Emoji」という言葉が頻繁に使われており、語源が日本語であることすら忘れられている、もしくは元々英語であったと考えている人さえ少なくありません(英語のemotionが語源だと考えている人が多いようです)。「Emoji」ほど使用頻度は多くありませんが、実は「Otaku」という言葉も一部では通じることがあります(英語にも「geek」というオタクを指す言葉があるので、こちらを使うことが多いです)。ブラジルのグミキャンディーブランドのFini Brazilは、顧客のターゲットをオタクに絞っており、絵文字のモチーフの入ったガムを販売しました。

絵文字のガムを販売した理由とは?

絵文字のガムを販売するに至った理由は、消費者からの要望が多かったためでした。日本でオタクというと、アニメが好きという印象が強いですが、海外ではテレビゲームやスーパーヒーローものの映画を好む人たちを指すことが多く、そのような顧客が絵文字を好む傾向があるというのは、商品の企画する側としては盲点であったかもしれません。消費者の声は商品を開発する上で大変参考になるものですが、Fini Brazilのようにたくさんの消費者の声を集めるには、作り手と消費者の距離が近い必要があります。

消費者とコミュニケーションを取るには

Fini Brazilはソーシャルメディアを使い、消費者との距離を縮めることに成功しました。SNSを使ったマーケティングが有効であることは今では周知の事実ではありますが、具体的にどのような使い方をするのが望ましいのでしょうか。Fini Brazilのコミュニケーション担当責任者のHenrique Ferreira氏は、SNSの使い方について踏み込んだ意見を述べています。それは、1日に1回は投稿すること。インフルエンサーと協力すること。そして、SNSを使い分けることです。SNSの使い分けとして、新しい商品のイメージやインパクトのある画像などは、Instagramに投稿するべきだというのはもちろんですが、消費者の意見を聞くためにはFacebookへの投稿が適していると、Henrique Ferreira氏は考えます。Instagramにもコメント欄がありますが、書き込みやすさや見やすさという点では、Facebookの方が上回ります。また、データの分析のしやすさという点でも上回っています。

宣伝だけではないSNS

SNSの投稿は、コストのかからない宣伝方法であるのはもちろんのこと、Fini Brazilのように消費者とのコミュニケーションツールとして使うことが出来れば、売れる商品の開発にもつながります。そのためには、SNSの使い方を自社に合うよう、日々研究していく必要があるのではないでしょうか。

Previous
Previous

#MeToo後のカンヌ広告祭。適切なジェンダー表現の向こう側に…

Next
Next

個人情報は適切に扱えている?EU一般データ保護規則(GDPR法)について