海外視察は無駄遣い?目的なしの訪問に現地企業が大迷惑

ここ最近は、海外の働き方や人材育成に興味を持っている企業や、海外進出の可能性を探りたいという企業が増えており、それに伴い、弊社でも「海外視察」のコーディネートの依頼をいただく機会が増えています。弊社では、企業訪問をご希望されるクライアント様に、いつも決まってお尋ねしている事柄があります。それは、「海外視察の具体的な目的」や「訪問先の企業にとってのメリット」などの「視察のポイント」です。

「海外視察のポイントを絞る」必要性とは?

「海外視察の目的」は、大抵の場合「現地の状況を知ること」でしょうが、これだけでは依頼を断られてしまうことが多く、弊社でもクライアント様のご希望に沿うようなコーディネートが難しくなってしまいます。なぜならヨーロッパ人の多くは仕事に関して実益主義であることが多く、「日本企業が視察に来る」と聞いたら、「喜んでおもてなししよう」と考えるよりは、むしろ「ビジネスチャンスである=自分たちにもメリットがある」と期待します。(弊社はロンドンに拠点を置いているため、ヨーロッパの視察のご依頼が中心となります)日本の中小企業なら、海外から知らないお客様が来ることを嬉しく思われるかもしれませんが、残念ながらヨーロッパではあまり歓迎されないケースが多いのが実情です。そこで、視察のアポイントを取る際に、こちら側が「どのような企業であるか」はもちろんのこと、「どのようなプロジェクトでビジネス提携できそうか」を具体的に示さなければ、彼らにとっては「わざわざ時間を割いてまで会う必要がない」と判断されてしまうことが多いのです。休日をしっかり取って家族と過ごすなど、プライベートの時間を大切にするヨーロッパの人たちにとって、企業の利益に結びつかないミーティングに業務の時間を割くようにお願いすること自体が、失礼に当たる場合もあります。

「まずは視察したい」のですが…

「視察して現地の状況を知らないことには、どのようなプロジェクトでビジネス提携の可能性があるか提示できない」----------確かにその通りでしょう。そこで、クライアント様が考えているビジネスとマッチしそうな企業の選定と、現地向けミーティング資料の作成なら、弊社でお手伝いが可能です。それらを揃えた上でなら、ご希望の企業とのミーティングのアポイントメント取得のお手伝いもいたします。しかし、ここでもやはり「○○という技術を持っているから、△△のような技術を持っている企業と一緒に**のような製品を作りたい」、「○○という製品の販売代理店を探している。製品の特長や売りをお伝えする資料も揃っている」と、具体的なイメージをお伝えいただけるのが望ましいといえます。このような具体的なプランやイメージを訪問希望先の企業に提示することで、はじめて好意的に会いたいと思ってもらうことができます。厳しいようですが、「遠い国から訪問するので、勉強させてください」とお願いしても、わざわざ時間を割いて、見ず知らずの外国人に、自社の情報を提供してくれるほど親切な企業はなかなかありません。また目的意識が薄く、視察のポイントが絞られていない場合、仮に企業訪問が出来たとしても多くのことを学んで帰ることができず、結果的に時間と経費の無駄遣いに終わってしまうことも懸念されます。

経費の無駄遣いにならない海外視察とは?

ここまで読んで、「海外視察はハードルが高い」と感じた方も多いでしょうが、弊社では具体的なビジネスプランを模索中の企業様に提案している、費用対効果の高い「海外視察」があります。

1.海外の展示会や見本市を視察する

企業訪問と異なり、展示会や見本市の出展者たちは、来場者を心待ちにしている上に、製品やサービスをなどの情報なら、質問すれば何でも快く教えてくれます。日本人の海外企業訪問で陥りがちな、その場で決定することができず「また連絡しますね」で終わってしまうという状況ですが、展示会や見本市では、これをしても相手にさほど失礼になりません。むしろ、興味を持ってもらえたと好意的にとらえてくれることでしょう。また、特にビジネスパートナーを探していなくても、業界のトレンドをたった1日で見て廻ることができるため、海外市場の調査としても大変効果が高いといえます。入場無料であることも多く、アポイントメントの取得も必要ないため(入場申し込みは必要ですが)、コストも抑えられます。展示会や見本市は、業界ごとに分かれているため、どこの都市でどのようなものがあるかなどの情報を知りたい方は、弊社でリサーチや代理申し込みが可能です。

2.海外でネットワークを広げるためのイベントに参加

ビジネスマッチングイベントは、海外でも頻繁に行われています。こういったイベントに参加する方は、ビジネスパートナーを探しているため、自分自身のビジネスについてオープンに話してくださる場合が多いといえます。現地の生の声を聞きたいのなら、このようなイベントに参加することもおすすめです。パーティーのような形式で開かれることが多いため、畏まった雰囲気になることなく、気軽に現地の人たちと交流を深めることができるでしょう。弊社でも、ロンドンでビジネスしている現地の方と、海外でビジネス展開をされている日本人の方とのマッチングイベントを主催いたしました。詳しい様子は、こちらからご覧ください。↓海外視察の最新トレンド「ビジネスマッチングイベント」とは?

無駄遣いにならない「海外視察」をご希望なら…

「展示会や見本市の情報を知りたい」「ロンドンでビジネスマッチングイベントを開催したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。

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