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「多様性」はマーケティングなの?インクルーシブ・ファッションとは

2021.06.22

多様性 インクルーシブファッション日本人の女性が日本国内でショッピングに出かける場合でも、身長が平均より高いのにやせ型なら、LやXLサイズが合わない、足のサイズが24.5センチ以上だとレディースの靴がないなど、様々な悩みを抱えている人がいます。

当然のことですが、気に入ったデザインでもサイズが合わない等の不都合があれば、購入を諦めざるを得ないため、残念な気持ちになります。

このように、好きなデザインやテイストのファッションを自由に楽しめないのは、「多様性がない」状況であるといえます。

日本人女性にとっても十分な多様性があるとはいえない店舗に、人種の違う人、障がい者、トランスジェンダーの人などが買い物に訪れた場合、どうなるでしょうか。

少し前までなら、作り手であるメーカーやブランド側は「私たちのターゲットではない消費者だ」と、通すことができたでしょうが、今後は「マイノリティを無視したビジネスが成り立たなくなっていく」と言われています。

ファッションにおける「多様性」

インクルーシブ・ファッションとは?

インクルーシブ・ファッションとは、障がいの有無、年齢、ジェンダーに関わらず、だれでも身に着けられるファッションを指します。

以前の記事(ダイバーシティ &インクルージョンの意味【英語を元に徹底解説】)で、説明したインクルージョンは「包括」を意味する名詞ですが、インクルーシブは「包括した」を意味する形容詞です。

同じような意味を指す言葉としては、ユニバーサル(万人の)ファッション、ファンクショナル(機能的な)ファッション、アクセサブル(利用しやすい)ファッションなどがあります。

黒人で障がい者でもあるライターのKeah Brownさんは、ニューヨークタイムズに寄稿した記事の中で、「機能だけではなくスタイルを楽しみたい」という意味を込めて、「インクルーシブかアクセサブル、または両方の言葉を併用する」と述べています。

障がい者が着られるという機能性だけを基準に選ぶと、自分らしいファッションを楽しむことができず、いわゆるファッショナブルな服には、障がい者が着られるものが少ないのが現状です。

何らかの障害を持つ人は世界中に約10億人いると言われており、マイノリティといえども無視するべきではないです。

英国ファッション協会(BFC)の取り組み

ブラック・ライブ・マターの流れもあり、この2年間で、LVMH、シャネル、バーバリー、プラダ、グッチ、ドルチェ&ガッバーナでは社内に「ダイバーシティ&インクルージョン部門」を設けて、多種多様な人が活躍できる職場を目指しています。

ファッションの都といえばパリのイメージがありますが、現在ファッションの多様性をけん引しているのは、実はロンドンかもしれません。

フランスの有名ブランドも取り組みを始めてはいるものの、現在のフランスでは、大手の有名ブランドに就職できるのは、高額な学費が必要な教育機関を卒業している裕福な家庭の人が多いからです。

ヨーロッパのファッション関連の大学では珍しく、イギリスのセントラル・セント・マーチンズには奨学金制度があり、多種多様な文化で育った若い才能の発掘に積極的です。

英国ファッション協会は、インスティテュート・オブ・ポジティブ・ファッションと名付け、「環境への配慮」「人々への配慮」「コミュニティーとクラフトマンシップ」を謳っています。

そのため、英国ファッション協会が主催のロンドンファッションウィークでは、パリやミラノと比較した場合、多様性の高いデザイナーが活躍してます。

マイノリティーのデザイナーが活躍すれば、必然的に消費者の多様なニーズに応えるブランドが増えるのではないでしょうか。

「多様性」は単なるマーケティングではない

欧米では既に当たり前のように、多様性のない企業や、マイノリティを無視した経営を続けている企業が、消費者の支持を得られなくなっています。

しかし、マーケティングのためだけに「多様性があるように見せかける」のは、「ダイバーシティ・ウォッシング(おそらく実在しない言葉。環境に配慮していると見せかけるのは、グリーン・ウォッシングと形容される)」とも、言われかねません。

そうならないためにも、次回の記事では、ダイバーシティの先進国ともいえるイギリスの取り組みをさらに具体的にご紹介してきます。

 

Chisato

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