テレビはつまらない?YouTubeとの関係性を読み解く

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「最近のテレビはつまらない」 「若者のテレビ離れが進んでいる」こんな言葉を近頃は、よく耳にします。このようなことは、一体いつごろから言われ始めたのかと考えた場合、思い当たるのはインターネットが普及し始めた頃ではないでしょうか。インターネットが普及したことにより、以前のように一家でテレビの前に座るというような習慣は失われ、個人が「見たい時に見たいものを見る」というようなスタイルに移行されてきています。特にYouTubeを視聴する人の割合は、毎年右肩上がりに増えており、このような状況は日本だけではなく、欧米にも見られます。ここでは、一般視聴者としての視点だけではなく、広告主側からの視点からも、今後のテレビとYouTubeの関係性について、読み解いていきます。

テレビが面白くなくなった?その裏には……

テレビが面白くなくなったと言われる原因の1つとしては、インターネットの普及により、娯楽の分野が細分化し、全ての人が同じものを見て、「面白い」と感じなくなったことが挙げられます。若者のファッションを例に挙げると、1990年代後半ごろまでなら、安室奈美恵さんのファッションを真似る、いわゆるアムラーの女性、木村拓哉さんの髪型を真似る男性などを街中のいたるところで見ることができました。したがって、各アパレルメーカーやブランドは、彼(彼女)らのファッションを参考に商品を作れば、大きなセールスを挙げることが可能でした。しかし、現在はこのように一般の若者に影響を与える要因が、テレビに出ている有名人だけではなくなってきています。影響を与える要因が、インターネットで見る海外のモデルやブロガー、スナップ写真投稿サイトの一般人であるなど、1つの系統のファッションで大きなセールスを挙げるのは難しくなってきています。ファッションを例に挙げましたが、インターネット上では、簡単に自分の好みの、海外のドラマや、個人が配信する動画を見ることができるため、「わざわざ大衆のために作られたテレビ番組を見る必要はない」と、考える若者が増えてきていることが読み取れます。

ユーチューバーの台頭

最近では、ユーチューバーと呼ばれる、ユーチューブで動画配信することにより、広告収入を得て生計を立てている人も珍しくはありません。以前はYouTubeで広告収入を得られるのは、広告主と提携している企業だけでしたが、最近では個人でもGoogle AdSenseのアカウントを取得さえすれば、動画の再生回数に応じて、収入を得られるようになりました。そのためユーチューバーたちは、再生回数を増やすため、より面白い動画を作ろうと試み続けています。時にはテレビで放送されないような少し過激なものもあるため、興味半分で再生する若者も少なくはありません。 

広告を出す側なら?

広告主が動画CMを放送したい場合、以前ならば、テレビという選択肢しかありませんでしたが、現在はYouTubeで放送することが可能です。テレビ局に広告費が集まらず、面白い番組を作ることができないといわれている裏側には、広告主がこのように広告費をYouTube(Google AdSense)に回している可能性も考えられます。広告主側からしたら、より効果のある方に広告を出したいのが実情ですが、テレビとYouTubeは、必ずしも相反するメディアではありません。なぜなら、YouTubeで放映するCMをサンプルと据え、反応の良かったものをテレビで放映するという方法が存在しうるからです。そうすることで、反応の良くないCMに余計な予算をつぎ込むことを避けることができます。また、イギリスでは、テレビ番組を製作する側が、YouTube上にその番組をパッケージ化したものを公開するということも試みており、この場合、2重で広告収入を得ることも可能になります。 

テレビと相反するものとは?

YouTubeと相反するメディアが何か考えた場合、挙げられるのはオンデマンドサービスです。実際にイギリスでは、BBCを見るのをやめた層が、Netflixなどのオンデマンドサービスを利用しています。このように、テレビCMだけで十分な広告効果を得ることが難しい今、他のメディアをバランス良く利用するマーケティングが、求められているのではないでしょうか。

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