インフルエンサーマーケティングとは?英国の現状と【3分で分かる基礎】

インフルエンサーマーケティングは、世界中で最も人気のあるオンラインマーケティング手法の一つに進化したと言っても過言ではありません。毎日何十億ものインターネットユーザーがソーシャルメディアを閲覧しているため、企業がオンライン上で最も有名な人物の力を宣伝に利用したいと思うことも頷けます。

 露出を高め、常に最新情報を把握したい企業にとって不可欠になりつつあるインフルエンサーマーケティングとは、一体どのような手法なのでしょうか。インフルエンサーマーケティングを始める前に知っておきたい基礎情報をご説明します。

 

 インフルエンサーマーケティングとは?

 「インフルエンサーマーケティング」とは、主にSNS上で大きな影響力を持つ「インフルエンサー」に製品・サービスを紹介してもらい、オーディエンス(消費者)の行動に影響を与えるデジタルマーケティング手法のことです。

 インスタグラムなどにおいて、自分がフォローをしている人がアップした写真の場所に行ってみたくなったり、使用しているものに興味が湧き自分も購入したいと検索したことが誰しもあるのではないでしょうか?

SNSがオーディエンスの行動に影響を与えるとはこういった流れのことです。フォロワーが100万人ともなれば、100万人の消費者に一気に情報を届けることができるわけであり、更に魅力的なPRであれば製品への興味や購買意欲を高めることに繋がります。

 テレビや広告などの宣伝のように、企業が消費者に対して直接メッセージを発信する従来の手法と比べると、インフルエンサーマーケティングは消費者の共感を得やすく、訴求力の高いPRによって商品やブランドへの認知、購買意欲の向上を実現することができるとして大きく注目されています。

 

 インフルエンサーマーケティングの市場規模と英国の現状

 世界の市場規模と英国業界のインフルエンサーマーケティングへの注目度

市場および消費者データを専門とするドイツの会社Statista(スタティスタ)によると、世界のインフルエンサーマーケティングの市場規模は2019年以来2倍以上になっており、2024年までに223億ドル(約167ポンド/$1=£0.75)に成長すると予測されています。

 また、英国消費者はモバイルアプリの大口ユーザーであり、比較的ソーシャルメディアに精通していると見なされています。2020年、英国の主要なマーケティングチャネルについて尋ねられた業界の専門家3%がインフルエンサーパートナーシップを最も成功したツールとして挙げたそうです。3%は小さな数字に思えますが、テレビなどの確立されたオフラインマーケティングチャネルを上回っているとのこと。

同時に、英国、米国、ドイツでインフルエンサーマーケティングへの支出を増やした業界を見ると、小売においてはほぼ80%の予算増であったことが分かりました。

 

英国でインフルエンサーマーケティングを行うのに適したSNSプラットフォームとは?

同じくStatistaの調査によると、2020年に英国のZ世代(15〜25歳)に最も人気のあるソーシャルメディアプラットフォームはInstagramであり、回答者の27%がなくてはならない存在であると主張していることが分かっています。

また、Z世代にとって主要なSNSの1つであるFacebookは、世界中で約27億人のアクティブユーザーを抱えており、比較的低コストで多くのユーザーにリーチできると言われています。2019年の調査では、英国の18〜24歳の若者がブランドから情報を得たいと思っている手段でもあることが分かりました。

しかし、Facebookは英国のユーザーが2020年第3四半期の時点で離脱を検討しているソーシャルメディアプラットフォームにも挙げられています。43%というほとんどの回答者がこの主張を行っています。逆に、YouTubeの使用をやめることを検討したのはわずか6%でした。

このことから、SNSの主なユーザー層であるZ世代を対象とするならInstagramやYouTubeにおいてのPRが効果を発揮すると言えるのではないでしょうか。

 

 そもそもインフルエンサーとは?種類や特徴は?

 「インフルエンサー」とは、人あるいは世間に対して何らかの情報を発信し、感情や行動に大きな影響を与える人物のこと。SNS上では、具体的にはユーチューバ―、インスタグラマー、ティックトッカー、ブロガーと呼ばれる人々のことを指しています。特に、人々から共感や信頼を得ている人物で、フォロワーが多いのが特徴です。

 また、インフルエンサーはフォロワー数によって呼び方や性質が違ってきます。どのように違うのか詳しく見てみましょう。

 

メガ(トップ)インフルエンサー 【フォロワー:100万人以上】

俳優、アーティスト、アスリート、モデルなど、テレビや各メディアのトップで活躍している著名人がほとんど。インフルエンサーの中でも最も高いリーチを持っており、特定のジャンルに限らず幅広い層から人気を集めていることが多いです。彼らをフォローしているインフルエンサーの2次拡散もあり、情報が拡散しやすいメリットがあります。しかし、彼ら自身がブランドである傾向があるため、ブランドに代わって行動を起こすことになると、全体的な共鳴が最も低くなります。

 

マクロ(パワー/ミドル)インフルエンサー 【フォロワー:10万~100万人】

テレビなどマスメディアでの露出は少ないが、SNS上での認知度が高いインフルエンサーが多い。ライフスタイル、ファッション、ビジネスなど特定のジャンルで影響力を持っているのが特徴です。

 

マイクロインフルエンサー 【フォロワー:1万~10万人】

一般人も多く、料理やインテリア、アウトドアなど特定のジャンルに特化した投稿が多いです。フォロワーとの距離感も比較的近く親近感や共感を得やすいのが特徴。著名人に比べて、エンゲージメント率が高い傾向があります。

 

ナノインフルエンサー 【フォロワー:1000~1万人】

フォロワー数は少ないが、共通の趣味をもつ友人同士が集まっていることが多い。フォロワーからの信頼が厚く、投稿への反応率やPR効果が高いと言えます。

 

このように、上から順にリーチが高く特定のジャンルには関連性の低いインフルエンサー、逆に下から見ると、リーチは低いがニッチな分野に強くフォロワーとの距離感が近いことからエンゲージメント率が高いインフルエンサーと見ることができます。フォロワー数が多ければ多いほどオーディエンスの行動に影響を与えるわけではないということです。

 

 今後も大きな可能性があるインフルエンサーマーケティング

 コロナ禍でSNS利用者が急増し、多くの企業がオンラインシフトを余儀なくされました。消費者目線でコミュニケーションが取れるインフルエンサーマーケティングは今後も大きな期待が寄せられるマーケティング手法と言えます。

次回の記事では、インフルエンサーマーケティングが注目される理由やメリット&デメリットについてご説明いたします。

 

 

弊社では海外のインフルエンサーを起用したマーケティングも行っております。ご興味がありましたら、「お問い合わせ」よりお気軽にご相談ください。

 

 

参考:https://www.vuelio.com/uk/wp-content/uploads/2020/05/UK-Influencer-Survey-2020.pdf

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