Uberがイギリスで初めてテレビCMを公開。今後の展望は?
配車アプリのUber が今年(2017年)6月12日に、イギリスえ初めてテレビCMを公開しました。そのテレビCMはこちらです。
テレビCMのタイトルは 「Where to?(どこへ?)」 です。こちらのテレビCMでは、若いカップルが夜の街をどこへでもシームレスに移動して楽しむ様子に、焦点を当てています。BBHによって製作され、監督を務めたのはジョンルイスの感動的で名高いクリスマスCM「マン・オン・ザ・ムーン」を手掛けたKim Gehrig氏。CMの製作を含めたキャンペーンには7か月を要しており、テレビや映画館やオンライン上で、6週間にわたり放映される予定です。ターゲットとする街は、ロンドン、マンチャスター、バーミンガム、リーズ、エジンバラです。Uberのマーケティング責任者のRachael Pettit氏は、「CMによってUberのブランドアイディアの第1章を開始することに興奮しています。このCMは、Uberのアプリを開く時の無限の可能性を表現しており、このテーマは創造的な仕事を全て形にしました」と、CMの公開に喜びのコメントを残しています。
デリートUberなどのキャンペーンの後に
ドナルド・トランプ大統領の就任の際に、ジョン・F・ケネディー空港の周辺から始まった #DeleteUberキャンペーン。これは、タクシーのストライキにより、空港周辺でのUber利用客が増大し、Uberの運賃が4倍に跳ね上がり、Uberがドナルド・トランプ大統領を支援しているという誤解から招かれたキャンペーンでした。誤解とはいえ、このキャンペーンにより、約20万人がUberのアプリをスマートホン上からデリートしました。(詳しくはこちらへ→トランプの大統領就任の影響はどこまで?Uberをデリート)また、Uberの元エンジニアのSusan Fowler氏が社内で性的嫌がらせを受けていたというブログでの告発など、今年に入ってからUberは何かと多くの問題を抱えてきました。そのため、YouGovのブランドインデックスの調査では、Uberのブランドスコアが過去1年間で、6.7ポイントから-15.9ポイントと大幅に低下しました。しかし、同調査での顧客満足度は、7.1で上昇傾向にあり、配車ブランドの32社中6位にランクインしています。
シンプルさと可能性をアピール
ブランドのイメージダウンにもつながる出来事が多い中、顧客満足度は上昇しているUber。「何百万人もの人々がUberを使って、ボタンを押すだけで信頼できる乗り心地を得て、そのシンプルさを臨場感のある広告を通して伝えていきたいと思っています」このRachael Pettit氏の言葉のように、CMでイメージアップを図り、利用客が増え、満足度の高いサービスを提供することにより、さらなる評判の回復を図るという正のサイクルに乗ることがでれば、キャンペーンが成功であったといえるでしょう。