お財布を握っているのは?女性が市場に与える影響力は何%?

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テレビCMにおいて、女性は頻繁にアクセサリーのような存在として扱われることがあります。たとえば、電話口のオペレーター、カウンターの後ろに立っている店員、夫に助言や時に不満をいう妻など、意思決定を行う存在として描かれることは、あまり頻繁ではありません。コンサルタントや、女性向けプラットフォームの「The Pool」の編集長を務め、かつてはスポーツイングランドの「This Girl Can」キャンペーンの立案も行ったTanya Joseph氏(以下ターニャ氏と記載)のインタビューをもとに、テレビCMや広告の中での女性について考察していきます。

広告アワードの審査をしていて

広告アワードの審査をするにあたり、何百ものエントリーの中から素晴らしい作品を見られることは、非常に有意義で、この仕事が無償であっても喜んで引き受けると、ターニャ氏は語ります。ターニャ氏が思う理想的な素晴らしい広告とは、どのようなものなのでしょうか。それは、洞察力を使い、それを最大限に生かし、消費者に対して多大な影響力を持つものに他ならなりません。広告の制作者やマーケティング担当者は、これを心得ていることが前提であるべきですが、中にはターニャ氏が残念に思うような酷い広告もあるのだそうです。しかし、それ以上にターニャ氏が驚いたのは、そこまで酷い仕上がりでないものでも、マーケットのリサーチや、それに基づく洞察を基盤に作られている作品が、あまりにも少ないということでした。特にターニャ氏が指摘したいのは、女性が市場に及ぼす影響力について意識している作品が、あまりにも少ないということでした。

女性が市場に及ぼす影響力は……?

ある調査結果のよると、女性が購買に及ぼす影響力は80%にも上るという結果が出ています。男性が支払いを行うことが多いと思われる、車、公益事業や金融サービスなどにおいても、女性が意思決定を行わない限り、購入に踏み込まれるケースは少ないのでないでしょうか。これらの広告やテレビCMにおいては特に、冒頭に書いたようなアクセサリーのような存在として、女性が登場することが多くなります。女性に購買の決定を行うように促すには、アクセサリーとして登場させるだけでは不十分であると、ターニャ氏は考えます。「女性が運転席に座ってハンドルを握るようなCMを私は見たいと思っています。文字通りにも、比喩的にもね」

女性の心を掴むことができたら

「購買の意思決定権を握ることの多い女性の心を掴む広告を作成できたとしたら、どれほど効果的か想像してみてください。私は売り上げが増加すると確信しています」ターニャ氏の言葉のとおり、テレビCMや広告の製作の際に、女性消費者に焦点を当てれば、予想以上の効果が期待できるかもしれません。

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