知名度がなくてもFacebookで収益を上げる3つのポイント
スーパーマーケット等で買い物をしていて、いくつかのメーカーの製品が同じ価格で売られていた場合、聞き覚えのあるメーカーの製品を選ぶ消費者は必然的に多くなります。そのためメーカーに限らずとも、企業は自社の名前が有名になるためのマーケティングを行うべきだと、従来ならば考えられてきました。しかし、デジタル化の進んだ現在では、必ずしもそうであるとは言えない状況になってきています。ここでは、FacebookのCEOのSheryl Sandberg氏が、ドイツで行われた会議で述べた内容をもとに、デジタル広告の効果的な利用のしかたについて考えていきます。
マーケティングファネルは崩壊する?
知名度の低いブランドが商品を売るためには、サンプルを配ったり、大規模な広告を出したりと、決して小さくはない労力を資金が必要でした。これにより、やっと見込み客を獲得し、その中から顧客を獲得していく……。これが従来のマーケティングファネルであったはずです。そして、これを構築するのには労力と資金以外に、時間も要しました。しかしSheryl Sandberg氏いわく、デジタルとモバイルの台頭により、マーケティンファネルの構築はかつてないほど高速化しており、崩壊しているともいえる状況になってきたのです。
小さなショップが一瞬で売り上げを……
「あなたが誰であるかは重要ではなくなりました」と、Sheryl Sandberg氏は言います。この言葉の真意は、デジタルやモバイルの利用者にとって、「誰がその商品を販売しているか」は、さほど重要ではなく、スクロールされる画面の中にある広告の一瞬の印象で、購入を決めたり、ブランドのファンになったりが決まるということなのです。したがって、ブランドや企業の名前があらかじめ有名である必要はないのです。
デジタル広告はどうあるべきなのか
Sheryl Sandberg氏は、Facebookにおけるデジタル広告がどうあるべきなのか、3つのポイントにまとめて述べました。まずは「ブランドのコンセプトを明確にする」。一瞬で視覚に訴えかけるためには、まずは伝えたいコンセプトが明確である必要があります。そして「コミュニティーを作る」。これはFacebookの「いいね!」のボタンを押してもらうことだと言い換えても良いかもしれません。さらに「そのコミュニティーを魅力的にする」。「いいね!」を押してくれた人々に対して、飽きられない投稿を続ける、コメントに返信するなど、さらに魅力的になるような工夫を施します。
1番大切なポイントは?
3つのポイントを押さえるためにも、絶対に不可欠なのは「クリエイティビティ(創造性)」です。これは、昔からマーケテイングに必要なものだと言われてきましたが、今に至ってっもそれは変わらないと、Sheryl Sandberg氏は明言します。また、各々のブランドが築き上げていくコミュニティーを信頼できるものにしてくためにも、Facebookそのものが信頼できるSNSでありたいとも述べました。Facebookのデータには透明性がないと懸念された時期もあり、デジタル広告の利用について消極的になる企業も現れましたが、使い方次第では、Facebookは小さな企業が収益を得るための、近道になり得そうです。