SDGs 日&英企業の食品ロスへの取り組み。個人でも出来ることは?

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食事の際に「いただきます」や「ごちそうさま」と挨拶をすることが当たり前の日本人にとって、食べ物を粗末にするべきではないというのは、一般的な常識であるようにも思われます。

そんな日本でも、1日ひとり当たり茶わん1杯分の食材が捨てられていることをご存じでしょうか。

また、市場に流通する前に廃棄される食品も含めると、日本だけで年間約2,531万トン、世界では約130臆トンで、世界中で生産された3分の1の食材が無駄になっていることになります。

SDGsには「飢餓をゼロに」という項目が掲げられています。捨てられている食品が上手く循環すれば、どれだけ多くの人を飢餓から救うことができるでしょうか。

※SDGsに関してはこちらをご覧ください。→ SDGsの意味とは?【17の目標 & ロゴと問題点】

サステナブルな食品を「農場 から食卓 まで」

昨年欧州委員会が公表した、公平で健康な環境配慮型の食料システムを目指す「農場から食卓まで戦略(Farm to Fork Strategy)」には、下記の項目が掲げられています。

・持続可能な食料生産
・持続可能な食品加工と食品流通
・持続可能な食料消費
・食品ロス発生抑止

これは生産者(農業、漁業)、卸売り業、小売業、消費者までが一体となって、サステナブルな食を実行するための、規制を含めた取り組み案であるといえます。

今回の記事では主に、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品を指す「食品ロス」にフォーカスしていきます。

企業の食品ロスへの取り組み

イギリスの企業の取り組み例:スーパー「アイスランド」の寄付

イギリスの大手スーパーマーケットチェーンのアイスランドは、2018~2020年の間で廃棄される食品を約4分の1にまで絞ることに成功しました。

主な方法はグループやパートナー企業のディスカウント食品店への寄付や、フードバンクへの寄付です。

その量はおよそ160トンにも上り、375,000 食分に換算されます。

日本の企業の取り組み例:「江崎グリコ」の賞味期限表示の変更

加工食品品質表示基準では、製造日から賞味期限までの期間が3カ月を超えるものは「年月表示」が認められているにも関わらず、以前はほとんどの食品が「年月表示」でした。

これでは、販売者は1日でも賞味期限が過ぎた食品を廃棄せざるを得ず、家庭での廃棄も増長させてしまいます。

江崎グリコは「年月表示」への切り替えを2016年1月に完了させ、その後、他の大手メーカーやスーパーなどが続々と表示を変更するという大きな流れを作りました。

食品ロスは個人の取り組みが最も重要?

国連のレポートによると、市場に流通した食品の17%が廃棄されており、その内の約6割が一般家庭から排出されています。

したがって、各家庭で食材を無駄にしないようにを気をつけることが、食品ロスを減らすために必要不可欠なのです。

食材を買いすぎない、冷蔵庫に入れたまま忘れないなど簡単なことが、「飢餓をゼロに」を実現する近道になります。

サステナブルな食品について

この記事では主に食品ロスについて触れましたが、次回以降は「農場から食卓まで戦略」に掲げられている、「持続可能な食糧生産」や「持続可能な食品加工と食品流通」にも触れていきます。

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