インフルエンサーマーケティングにおけるイギリス企業の成功事例
イタリアのファッションブランドDolce&Gabbanaが2017年秋に行ったショーは、インフルエンサーマーケティングの方向性にとって重要な瞬間でした。高級ブランドがインフルエンサーを一流のスペースであるキャットウォークの中心に戦略的に配置したのはこれが初めてであり、それ以来、高級ブランドでさえインフルエンサーとの貴重で永続的な関係を築いてきました。
今やブランドとインフルエンサーの関係は効率的な宣伝を行う上で不可欠となっていますが、実際にどのような戦略があるのでしょうか。イギリス企業のインフルエンサーやソーシャルメディアを使ったマーケティング事例をご紹介します。
イギリス企業の成功事例に学ぶインフルエンサーマーケティング
Gymshark(ジムシャーク)
英国Solihullに本社を置くフィットネスアパレルブランド。2012年に19歳のBen Francisが自宅のガレージから始めた。インフルエンサーマーケティングによって、小さなスタートアップ企業から2020年、£10億以上の価値のある企業へと成長。
事例
インフルエンサーマーケティング市場が飽和状態になる前、Francisは友人たちと、お気に入りのフィットネスYouTuberであるLex GriffinとChris Lavadoに無料の衣料品サンプルを送りました。これが結果的にインフルエンサーマーケティングとなり、現在のGymsharkのアスリートコミュニティとして知られているコミュニティの基盤を築くこととなりました。
同社は、ブランドに共感するインフルエンサーとの関係を構築しアンバサダーとして提携しています。アンバサダーは長期的にブランドと協力し当社の製品のみを上げるため、オーディエンスからの信頼も厚いです。また、Pinterest、Instagram、Facebook、YouTube、Tik Tokなどの複数のソーシャルメディアチャネルで存在感を増していますが、異なるプラットフォームのフォロワーが同じコンテンツに同じように関与していないことを認識し、様々なプラットフォームでフォロワーの関心と価値に合わせてコンテンツを調整しています。
ウェブサイトでは各インフルエンサーの個人ページにアクセスできるようになっており、彼らについての詳細や、お薦めのワークアウトミュージックを含むSpotifyプレイリストを知ることもできます。アンバサダーをウェブサイトで紹介することで、彼らは露出から利益を得ることができるので、Win-Winの関係を築くことができているのです。
ポイント
*何百人というインフルエンサーに1つのポストをお願いするのではなく、数人のインフルエンサーと長期的な関係を築きブランドへの愛情を示してもらうことで、オーディエンスの信頼を得る。
*プラットフォーム毎にコンテンツを調整。
New Look(ニュールック)
チェーンを持つ英国のハイストリート系、グローバルファッション小売業者。900を超える店舗を世界に持ち10代の男女向け衣料を販売している。英国で毎月200万回以上検索されている。
事例
当企業のInstagramは、毎日のストーリー、オーガニック投稿、インフルエンサーとのスポンサー付きコラボレーション、ファンの好意的な注目を保つための頻繁なキャンペーンで構成されていますが、一番のポイントはUGC(ユーザー生成コンテンツ)です。
Bioで、New LookのInstagramでフューチャーされるためのタグを付け、ハッシュタグ「#thatnewlookfeeling」を使用してコンテンツを作成するよう促しており、インフルエンサーではありませんがそれに似た効果を出しています。当ハッシュタグにはこれまでに4.6万件の投稿があります。
ポイント
*UGCを利用する。
自社ブランドに共感を持つインフルエンサーと長期的な関係を
事例からは、ブランドのイメージに合うだけでなく、ブランドの良さを理解し愛情を持って実際に使用してくれるインフルエンサーと長期的な関係を築いている企業が多いことが分かります。インフルエンサーが投稿の度に違うブランドの商品を紹介していれば、オーディエンスはビジネスとしてやっているのではと疑い、信頼を失くす可能性もあるからです。
また、画像をアップしてもらうだけでなく、ファンの多いインフルエンサーの意見を取り入れて製品を作ったり、ソーシャルメディアそれぞれのオーディエンス向けにコンテンツを調整することも戦略の一つとなるでしょう。
弊社ではインフルエンサーを使ったマーケティングも行っております。ご興味がありましたら、「お問い合わせ」よりお気軽にご相談ください。