コーポレートカラーの決め方「色のイメージ」「業界別人気色」から

例えば、青・赤・黄・緑の順に4色が列をなした何かからGoogleを連想したり、オレンジ・緑・赤のラインを見てセブンイレブンを連想したりするように、ある色の組み合わせを見て、特定の企業などが浮かんできた経験は誰しもあるでしょう。

これこそがコーポレートカラーを決める目的であり、ブランディングにはロゴだけでなく色も重要であることが分かります。無意識にも記憶に刻まれる企業ブランドを構築するために、それぞれの色の持つイメージや人に与える印象を把握してコーポレートカラーを決めてみませんか?

コーポレートカラーとは?から決め方のポイント、業界別人気カラーをご紹介します。

 

「コーポレートカラー」とは?「シンボルカラー」「ブランドカラー」とも

コーポレートカラーとは企業や団体などの組織を象徴する色で、「シンボルカラー」「ブランドカラー」と呼ばれることもあります。その色を一目見て特定の組織が連想できる点で、ブランディングに欠かせない役割を果たすため、組織のロゴマークや看板、製品パッケージ、ウェブサイトなどで統一して使用されています。

ロゴのように形のあるものではないですが、“ティファニーブルー”や“バービーピンク”のようにYMCKの微妙な割合で独自の色味を設定でき、伝えたい企業イメージを消費者に上手く与えることができます。

 

コーポレートカラーの決め方のポイント 業界別人気色は?

1.「伝えたいストーリー」を元に「与えたいイメージ」のカラーを選ぶ

色にはそれぞれ心理的イメージがあるため、コーポレートカラーに決めた色が企業のイメージを決めると言っても過言ではありません。例えば、赤は「活気、情熱」、青は「爽やか、クリーン」、緑は「ナチュラル、新鮮」などといったイメージがあると思われます。

そのため、自社の理念や設立の背景にあるストーリーなどを今一度明確にし、世間に見られたいイメージとリンクした色を選ぶという方法がまず一般的です。

ちなみに、先に挙げたGoogleのロゴは、「世界をより良い場所にする」という理念のもと、青は「信頼、安全性」、赤は「刺激、情熱」、黄色は「創造性」、緑は「成長、健康や環境にやさしい」という意味で採用されています。

2. 業種・業界・分野を連想させるカラーから考える

業種や業界などを連想させる色というのは、例えば、食に関連する業種なら食欲を増幅させる色という「赤」、空や海関連なら「青」、環境関連なら「緑」といった具合です。

市場における色の差別化基準と利点に関する海外の論文では、特定の業界が特定の色を頻繁に使用していることが述べられています。例えば、「青」は幅広い業界で使用されていますが、クレジットカード会社やコンピューター・電気関係に最も多く、「赤」は小売業、アルコール飲料、ファーストフード業界、「黒」は電気通信、アパレル、エンターテインメント業界、「白」は飲料、エンターテインメント、食品、日用品業界に多いようです。

全体的には「青」が最も人気、その次は?

また、フォーチュン500企業(米国の総収入ランキングで上位の500企業)のロゴを調査した結果では、「青」が最も人気であり、その次は「赤」でした。「青」は色の中でも不快感がなく、安全、クリーンでありながら洗練されたイメージもあるため、様々な業界で使用されているようです。

一方「赤」をロゴに使用している企業の多くは、やはり小売業や飲食業でしたが、マクドナルドのように「黄色」にしている企業もあります。これは、様々な飲食店が並ぶ道路やフードコートで一際明るい色を用い、より目立たせるためと考えられます。イメージだけでなく、このような意図から色を選ぶ場合もあるということです。

3. 社名・ネーミングをイメージさせる色を使う

例えば、社名に「Green /グリーン」が入っていたらそのまま「緑」、「光」が入っていたら「黄色」を使用するなどという意味です。

実際に、社名に「紅」が入っている日本の大手総合商社丸紅は、ロゴに「赤」を、「空」が入っている全日本空輸(ANA)は、「青」と「モヒカンブルー」を使用しています。

この一致は非常に分かりやすく、視覚からも社名を記憶してもらうことができます。

4. 競合と違うカラーにする

2では業界ごとに同じ色を使用する傾向が多いとご紹介しましたが、競合との差別化を図りたい場合は、敢えて違う色を使用するのも1つの戦略です。

日本の大手化粧品メーカーで言えば、花王は「緑」、資生堂は「赤」、コーセーは「青」、ポーラ・オルビス・ホールディングスは「黒」、というように、同じ業界でも様々な色が使われている例は幾つか見られます。


コーポレートカラーに独自の名前をつけてブランド強化

コーポレートカラーには青が人気と言いましたが、全く同じ青ではなく、その彩度や明度は各企業によって考え抜かれたものです。さらに、そのカラーには企業独自のカラーネームがつけられている場合もあります。

先にも触れましたが、ANAのコーポレートカラーである2色の青は、濃い青が「トリトンブルー」、薄い青が「モヒカンブルー」と呼ばれるものです。しかし、JIS(日本産業規格)が規定する「物体色の色名」にそれらの名前はなく、一般的には、前者はコバルトブルー、後者はセルリアンブルーとされる青です。ギリシャ神話に出てくる安全の神トリトンと機体のモヒカン塗装にちなんで名づけられたそうです。

ティファニーブルーのように「ブランド名+色」で名づけているところもありますが、自社の想いやストーリーにちなんだ名前はブランド名以上のイメージを与え、そのブランドに纏わる知識を消費者に知ってもらう機会にもなるというメリットがあります。

 

 

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出典:

https://www.dailymail.co.uk/news/article-12344423/The-hidden-meaning-Googles-famous-logo.html

https://www.canva.com/logos/color-psychology-the-logo-color-tricks-used-by-top-companies/?referrer=embed-generator

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