紳士の国イギリスのマナーは厳しい?②テーブルマナーのタブー

DailyMail(2017)によると、英国の成人1,500人を対象にした世論調査において、10人に1人以上がレストランでのパートナーの行動に当惑したことがあるとし、1/3近くが、食事仲間のぞっとするようなエチケットのせいで店員に謝罪することを余儀なくされていることが分かっています。

誰かと食事を楽しむ上で相手を不快にさせないためには、大人としての嗜みや気遣いが大切です。仕事関係の方との会食があったとき、マナーが原因で貴重なビジネスチャンスを逃してしまわないためにも、改めてテーブルマナーをおさらいしておきましょう。

 

 

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 他国の食事マナーと違いはある?イギリスの「テーブルマナー&タブー」

 テーブルマナーにはフランス式とイギリス式があり、日本では明治時代からイギリス式が公式とされているようです。しかし、フランス料理と馴染みが深い現代の日本人の中には、フランス式やミックスされたものを無意識に実行しているという方も多いのではないでしょうか。ここでは、イギリス式テーブルマナーについてご紹介したいと思います。

 

① 音を立てて食べない

諸説ありますが、鼻から抜ける麺本来の香りが味わえることや火傷防止などの理由から、日本では麺類をすすって食べることが受け入れられています。しかし、イギリスではこの音は好まれず下品で不作法と思われてしまうため要注意です。

「ヌーハラ(ヌードルハラスメント)」という言葉が数年前にtwitterから広がり、物議を醸したこともありました。

 

② カトラリーを持ち替えない ―フォークは背を使う

イギリス式ではナイフとフォークを持ち替えません。最後まで左手にはフォーク、右手にはナイフを持ちます。ライスを食べるときもナイフで集めてフォークの背に乗せて食べます。特に、上流階級のイギリス人はフォークの腹に食べ物を乗せたり、突き刺す方を上に向けることを嫌うそうです。

 

③ スープの飲み方 ―フランス式とは逆?

イギリス式では手前から奥にスプーンを動かしてすくいます。音を立てて飲んだりフーフーと息を吹きかけて冷ますのは、イギリス式でもフランス式でもマナー違反です。

 

④ ナイフ・フォークの置き方と位置

食事中にカトラリーを手から離す場合は、フランス式のようにお皿上でハの字にしますが、さらにナイフの上にフォークをクロスさせるというのがイギリス式です。カトラリーはお皿の中に柄の部分まで納まるようにします。

食べ終わった後は6時の方向にナイフとフォークを揃えて置きます。

 

⑤ ナプキンの使い方 ―食後はたたまない?

ナプキンは首元に掛けず膝の上に乗せます。ナプキンをテーブル上に置いて良いのは食事前後のみのため、トイレに行くなど席を立つ際はナプキンを椅子の上に置きましょう。

食べ終わったらナプキンはきれいにたたまずに置きます。きれいにたたんで置くと、美味しくなかったという意思表示になってしまうのだそう。

 

⑥ チップを忘れずに ―クレジットカードでも支払い可

レストランではサービスチャージが含まれていない場合、合計金額の10〜15%を目安にチップを払います。主な払い方としては、現金をテーブルに残して店を出る、担当のウェイターに直接渡す、クレジットカードで支払う際に上乗せする、の3方法があります。

しかし、サービスに満足できなかった場合はチップを残さずお店を出たり、請求書に書かれたサービスチャージを外すように頼んでもマナー違反にはなりません。カジュアルなパブやカフェでは払わない人もいるようです。

 

⑦ 店員(ウェイター)を呼ぶときは目配せで

カフェやレストランなどで店員を呼ぶときは手を挙げたり大きな声を出したりして呼ばずに目で合図しましょう。大抵のレストランではテーブル毎にウェイターさんがついて最初から最後までお世話をしてくれるので、すぐに気づいてもらえるでしょう。

 

 

これら以外にイギリス人が不快に思ったテーブルマナーとしては、「赤ワインがまだ入っているグラスに白ワインを注ぐ」「大皿をシェアするとき1人だけ多く取る」「テーブルの上に携帯電話を置いておく」「料理の写真を撮る」「楊枝をもらってテーブルで歯を掃除する」などがありました。

これらは国に関係なくマナー違反と思われることなので、日本でも気を付けている方がほとんどと思われます。

 

伝統的なテーブルマナーを古いと思っているイギリス人も

DailyMailの同記事によると、32%の人が一部のテーブルマナーはもう古いと感じているようです。

39%の人は、1、2回であればテーブルでスマートフォンを使用しても問題ないと主張しており、10人に1人はスマートフォンを使わずに座って食事をすることは事実上不可能だと述べています。

携帯電話を使用する目的としては、1/4の人はメニューから何かをグーグルで検索する必要がある場合は許容できると述べ、41%の人は割り勘時に携帯電話の電卓機能を使用するのは問題ない、そして、5人に1人は食事の写真をソーシャルメディアにアップロードすることは、今日では全く問題ないと述べています。

最低限のテーブルマナーを守り臨機応変に

 上記の調査結果からすると、スマートフォンやSNSの普及に伴い、食事の席でもそれを使用することが普通のこととして捉えられるようになってきているようです。食べ物が口の中にあるのに話したり不快な音を立てたりといった、明らかに下品なマナー違反でない限り、そこまで神経質になる必要はないようです。

迷う場合は相手に断りを入れてから実行するといったコミュニケーションもマナーのうちかもしれませんね。

 

 

出典:https://www.dailymail.co.uk/femail/food/article-4798800/The-INEXCUSABLE-restaurant-habits-revealed.html

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