音声マーケティングとは③ソニック・ブランディングって?【音声ロゴ事例】

音声を使い聴覚に訴求する音声マーケティング。2回に渡り海外でおすすめの音声SNSや音声広告などの事例をご紹介してきましたが、3回目となる今回は、ソニック・ブランディングとその事例をご紹介します。


▼音声マーケティングに関するこれまでの記事はこちら

音声マーケティングとは①音声アプリの種類&おすすめ音声SNS

音声マーケティングとは②音声広告&音声コンテンツ【事例紹介】

 

ソニック・ブランディングとは?

「音」でもブランディングが可能。具体的には?

音声マーケティング記事②でも述べていますが、ソニック・ブランディングとは聴覚要素を使用して製品・サービスをブランディングする方法を指します。英語では「オーディオ・ブランディング(audio branding)」「サウンド・ブランディング(sound branding)」「アコースティック・ブランディング(acoustic branding)」と呼ばれています。

ブランディングと言うとロゴやカラーなど視覚的なデザインがまず浮かびますが、音や音楽などの聴覚的な情報からもブランドを想起させることができるということです。

具体的には、テレビCMなどで使用する音声ロゴや楽曲、パソコンなど電子機器の立ち上げ音、飲食店や施設で流すBGMなどが挙げられます。

ソニック・ブランディングのメリットは?

具体的に思い浮かべてみると、あれもブランディングの一種だったのかと驚かされるほど日常に溶け込んでいる音や楽曲が多いと思います。視覚的な情報は視覚に入る範囲になければ効果を発揮できませんが、聴覚的な情報は自然に耳に入ってくるものが多く、強力なブランディング方法と言えます。

また、ビジュアルでのブランディングや音声広告・コンテンツは展開国によってローカライズする必要がありますが、音や楽曲のみの場合は国境を越えても大抵の場合そのまま使用できる点で手軽でもあります。


ソニック・ブランディングの海外事例。音声ロゴの具体例とは?

音声ロゴとは?

音声ロゴはソニック・ブランディングの1つであり、「サウンドロゴ」や「ソニックロゴ」と呼ばれることも。テレビCMやラジオ、インターネット動画などの音を用いた広告において、企業名やブランド名、商品名などにメロディや音声を付けて宣伝効果を高める手法です。

音声ロゴとしてよく挙げられるのが、オーストリアの作曲家Walter Werzowa (ウォルター・ワーゾワ)が制作した米企業Intel(インテル)の音声ロゴです。長音のあとに続く4つの音符のみで構成されているシンプルなものですが、強力に記憶に残ります。日本のTVでもCMが流れているので、あの音が頭からなかなか離れないという経験をしたことがある人も多いでしょう。

では、弊社のあるイギリスの企業ではどのような音声ロゴが使われているのでしょうか?

イギリス企業の「音声ロゴ」ランキングに見る事例

昨年、音声ロゴの有効性をテストするイギリスのソニックテスト会社SoundOut(サウンドアウト)が、音響ブランディングにおけるブランドの個性の重要性を調査および測定する「パーソナリティー・エディション・レポート」を発表。BrandMatch(ブランドマッチ)テクノロジーを使用して、イギリスとアメリカのすべての主要ブランドを、それぞれのサウンドロゴがパーソナリティとどれくらい密接にマッチしているかでランク付けしています。

この調査のイギリスにおけるランキングで上位3位に入った企業の音声ロゴはこちらです。

1. Currys PC World(カリーズ) マッチ度95%

現在は「Currys」として知られる電気小売業者および修理業者。CMの最後にロゴが現れ、「Currys」と「PC World」の間にある地球(ワールド)を象徴させる球体に、太陽が昇るごとく光が射してきます。その眩しいような音と最後のカチっというパソコンのマウスをクリックするような音が企業名(旧)とサービス内容にピッタリです。

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2. Asda(アズダ) マッチ度91%

イギリスの大手スーパーマーケット。ロゴの現れ方はCMによって違いますが、最後にロゴが現れるときにチャイムのような6つの音が軽快に鳴ります。ロゴのフォントにも合った雰囲気です。

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3. Guide Dogs(ガイド・ドッグス) マッチ度91%

盲導犬を通して視覚障害者の方々を支援する非営利団体。犬の足跡の右に団体名が並ぶロゴのパーツが徐々に現れ、それに合わせてリズミカルな音がし、最後は女性の声で団体名が読み上げられます。

同調査によると、上位35のブランドのうち17が音声にブランド名を含んでいたことが明らかになっています。しかし、上位2つのブランドは含んでおらず、必須ではないとも述べられています。

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※    調査対象:50万人以上の消費者と数百の音楽資産家

音声広告や音声コンテンツを制作して「音」でも記憶に残る企業&ブランドに

テクノロジーの進歩によって場所を選ばず、押し付けがましくなく消費者の記憶に残すことができる音声コンテンツの需要がますます高まっています。特に、音声ロゴはたった数秒でも視聴者の耳に残り続けるため、今後もますます利用されていくブランディング手法と言えるでしょう。

印象的なフレーズも音が加わることでより印象深いものになり、それに関わる企業やブランド、商品の想起を高めることが可能です。

音声マーケティングを取り入れ、視覚のみに頼らないブランディングで認知度をさらに高めてみませんか?

 

 

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 出典: campaign「And the top five brand sonic logos in UK advertising are…」2021

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