インバウンド消費が及ぼす影響①外国人観光客増加のメリットとは?

3月13日から日本でもマスクの着用が任意になりました。人々の新型コロナウイルス(以下コロナ)への恐怖も薄れたのか、街中の飲食店やレジャー施設は人で賑わい、コロナ以前のような活気を見せています。東京の空港付近の駅ではスーツケースを引く外国人観光客らしき人々も多く見られ、飲食業・観光業への需要が回復しつつあることが窺われます。

アフターコロナのインバウンド需要はどうなるのでしょう。外国人観光客の増加が日本経済にどのようなメリットをもたらすのか、また、コロナの規制が緩和された現在の訪日外客数はどれぐらいなのかを調査しました。2記事に渡りお伝えします。

 

▼後半では訪日外国人の推移について述べています。

インバウンド消費が及ぼす影響②訪日外国人の推移と人数ランキング2023

 

「インバウンド需要」「インバウンド消費」とは?

「インバウンド需要」とは、日本の観光業においては、「日本国内で生み出された商品やサービスに対する訪日外国人からの需要」という意味になります。外国人観光客の増加はこのインバウンド需要が上がることに繋がるため、日本経済に良い効果をもたらすと考えられています。

そして、インバウンド需要から考えても明らかですが、訪日外国人の日本国内での買い物や宿泊、飲食などの消費が「インバウンド消費」となります。

 

▼「インバウンド」とは?意味や語源などについてはこちら

インバウンド/アウトバウンドとは?違いをわかりやすく解説

 

外国人観光客増加のメリットとは?

1.    インバウンドは経済効果に繋がる?2023年訪日外国人旅行消費額は?

外国人観光客増加の最大のメリットは国内への経済効果です。 訪日外国人が宿泊施設を利用したり小売店で買い物をしたりすれば、インバウンド顧客という新たな顧客層を獲得することができます。インバウンド消費の増加はGDP(国内総生産)を押し上げてくれるプラス要因の1つです。彼らの消費は観光業だけでなく、間接的に様々な業界に経済効果をもたらすのです。

観光庁が7月19日に発表した「訪日外国人消費動向調査2023年4-6月期(1次速報)」によると、同期の消費額は1兆2,052億円で、2019年同期と比べて95.1%の水準となっています。これは、インバウンド需要がコロナ前の水準に回復しつつあることを示しています。

ちなみに、同期の訪日外国人1人当たりの消費額はコロナ前の15.8万円を大きく上回り、20.5万円でした。費目別に見ると宿泊費が35.0%と最も多く、買物代(25.2%)、飲食費(24.0%)が後に続いています。2019年同期と構成比を比べると、飲食費、交通費、娯楽等サービス費はほぼ変わりませんが、宿泊費が増加、買物代が減少しました。

このことは、モノよりも体験を重視する「コト消費」へと消費トレンドが変化したことに関連していると考えられます。

▼国籍&地域別に訪日外国人の旅行消費額を知りたい場合はこちら

訪日外国人の目的は?国籍別インバウンド消費額2023

▼コト消費についてはこちら

若者のコト消費&トキ消費は海外でも盛ん?具体例.成功事例

出典:国土交通省観光庁【訪日外国人消費動向調査】2023年4-6月期の全国調査結果(1次速報)の概要

 

2.    外国人観光客の増加は円安の歯止めとなる?

為替レートの円安傾向もインバウンド消費にはプラスの影響を与える要因の1つです。外国人観光客にとって自国通貨ベースでの負担額が減り、日本国内での出費が割安に感じられるからです。

そして、円安でインバウンド消費が増加することで日本の景気回復の兆しが見えてくれば、円を評価する投資家が円を買い始めます。それによって円の価値が上がり、円安に歯止めがかかるのではと考えるエコノミストもいるようです。

 

3.    インバウンドは地域経済の活性化・雇用拡大にも影響

国の経済へのメリットだけではなく、自治体としてインバウンドに取り組むことにもメリットがあります。近年の少子化により、地域内に住む人々だけでは限界のある経済活動を発展させるような新たな産業の育成に繋がる可能性も出てきます。

また、インバウンド事業に取り組むには人材の確保が必要となります。宿泊、飲食、レジャー、通訳など、様々な業種で雇用を拡大することに繋がります。若者のU・I・Jターンのきっかけにもなるでしょう。

 

インバウンド向けビジネス・マーケティングを効果的にするために

外国人観光客がいくら日本を訪れたいと思っても、日本側に彼らを受け入れる体制が整っていなければインバウンド事業は持続可能的に発展していきません。

体制とは、外国人観光客それぞれの国籍に合わせた言語、宗教、嗜好の違いを理解した対応などです。言語については、多言語が話せるスタッフの雇用だけでなく、最近では最先端技術のVRを活用した多言語対応を行う企業もあるようです。

一方で、過度なインバウンド対応が日本人客を減らしてしまう可能性や「オーバーツーリズム」問題というデメリットもあります。

大きなメリットのあるインバウンド事業ですが、その効果を最大限に発揮するためには、外国人観光客が望むことだけでなく彼らのマナー対策などについても知っておく必要があります。

▼こちらの記事もインバウンド事業にお役立てください。

インバウンド5つの課題|外国人観光客が望む”おもてなし”とは

インバウンドはいらない?京都の外国人マナー対策とは

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